ワークキャンプの先輩たちからのメッセージ

F.A.Nのワークキャンプは、学生だけで10数年も続いてきている活動であるということが評価の軸の1つになっていると思います。これは、ワークキャンプを立ち上げ、現地の受け入れ先や地域の方、参加者、企画者とのネットワークを維持し、ワークキャンプを盛り上げてきた、OB、OGの先輩たちのおかげです!そんなすてきな先輩たちから、自分にとって“ワークキャンプはこういうものだった!”というコメント、そして“参加者の皆さんへ”、企画を立てる側の“コーディネーターの皆さんへ”のメッセージをいただきました。


ワークキャンプはこういうものだった!

〜当時の自らを語る〜

<江藤 公俊さん>
自然保護活動に関わろうと思っている自分がどういう姿勢で臨むべきなのかを考えるきっかけになっていました。ワークキャンプだけで完結せずに、そこからまた何かやっていこうと思えて、いつも出発点になっていましたね〜。
<佐藤 方博さん>
キナシベツ、ウトナイ湖でのワークキャンプを始めるためにワークキャンプ中心に駆け回っていました。F.A.Nが保全活動に関わりたいと思っている一方、現地では人手が足りない状況で、保全を進めるためには、両者を
結びつける人が必要だと思いました。それが自分だったんですね。


一口メモ
佐藤さんはキナシベツ・ウトナイ湖ワークキャンプの初代チーフコーディネータで、今でも佐藤さんは同輩の方から“ワークキャンプの生き字引”と言われている。(笑)

<瀬古 智貫さん>
ワークキャンプ地って
いつ開発されるかわからない、危機的な状況にあるんです。例えば鶴居だったら、ゴルフ場開発の話があったり、湿原の乾燥の問題が今なおあります。キナシベツでは土地自体が全て榊原さんのものではないので常に開発の恐れがあります。ウトナイ湖では千歳川放水路ができたていたら湖の水が干上がっていたところでした。
このような現場でしか味わえない、自然保護の最前線を直接行って見られるという場をずっと提供してもらえるように、
現地の受け入れ先と信頼関係を築くことに重点を置いてました。ワークキャンプは受け入れ側の人手がほしいというオファーとF.A.N側のそこでの活動がしたいという相互の思いによって成り立っているので。


《参加者の皆さんへ》

MESSAGE FROM F.A.N’S OB・OG

インタビューに答える小日向さん、松井さん(左から)

「ワークキャンプは、北海道の生の大自然と直に向き合いながら、自然保護について考え、実際に行動するすばらしい機会。また、共同生活の中で人とのつながりや、お互いを尊重し、協力し合うことを学ぶよい場でもあると思います。その上で僕があえて強調したいことは、フィールド(「自然保護の最前線」という意味にもとれますが、ここでは「自然」そのもの)に立っているということをいつも意識する、ということです。目の前の自然をしっかりと見つめて、そこから感じること、知ること、学べること、気がつくこと、etc、、を参加者が各人のやり方で受け止めてほしいと思います。
もちろん、ワークキャンプの中にはそういう
「チャンス」がたくさん存在します。その「チャンス」をしっかり意識してワークキャンプに臨むことで、より多くのものを持ち帰ることができるはずです。そして、そこからまた新しい何かが始まるかもしれません。」by 江藤 公俊さん)


「ワークキャンプは
GIVE&TAKEで成り立っているものです。だから、時間と労力を割いて貢献する分、得るものは多いはず。自分の人生の糧となる何かを得て来てほしい!!」(by 小日向 勇哉さん)


「みんなの力が結集すれば、それは
個人では出せない大きな力になるはずです。自分の出せる力を存分に発揮することが楽しいキャンプにつながる鍵!初参加の人は頑張りすぎないようにね。」 (by 掛下 尚一郎さん)


「自然が残されている現場、自然破壊の現場、そしてこれから守っていかなければならない現場の対比ができる野外セミナーがお勧め!ワークキャンプで得たものを何かにつなげていけるようにしてほしい。北海道という離れたところでボランテイアをするのも良い体験だけれど、自分の身近なところでも自分の思いを表現できればと思う。」(by 片山 透さん)
なんと!! 片山さん自身は実際に学生のころから自宅近くの舞岡公園で田園風景を維持すべく、今なお活動されている。


大いに楽しんでほしい。そして、4つのワークキャンプ地の現場で、築き上げられた信頼関係があることを自覚してほしい。私はレンジャーと飲み明かしてました^^;これからも、いろんな人と交わって信頼関係を築いていこう!」by 瀬古 智貫さん)


「北海道という特別な場所で自然保全活動を出来るのはすばらしいことだけど、ワークキャンプで
終わりにならずに、地元に戻っても活動してほしいな。」(by 松井 美奈さん)






《コーディネーターの皆さんへ》

MESSAGE FROM F.A.N’S OB・OG


「初めてきた人に自然保護につながっている実感を持ってもらいたい。そして
然保護を実践することの大切さ、自然保護の最前線の現場でやっているということを、セミナーでもわかってもらえるようなワークキャンプにしていってほしい。」(by片山 透さん)


「1回の人数は10人程度と少なく、さらに期間は一週間程度と長いから、価値観を押しつけることだけは避けようね。ワークキャンプ
一本の映画のようなもの。チーフコーディネーターが“監督”で、コーディネーター が“演出”で参加者が場面ごとに“主役”、“脇役”となって1つの物語をつくりあげていく。だからチーフは自分の思い描いたワークキャンプにすることができる!ワークキャンプの時間は限られているのだから、現場でしかできないものを創りあげていこう!!」(by瀬古 智貫さん


「自然保護の
いろんな現場を知るのがワークキャンプの醍醐味。現場の魅力をどのように伝え、現場の問題点をどのように解決していくのかを学んでほしい。見えないところにチーフコーディネーターや受け入れ先の気遣いがある。初参加者、コーディネーター、チーフコーディネーターと立場が違ってくると、見えてくるものが違うからその段階々々で頑張れ!」(by長岡 滋雄さん)


「F.A.Nのワークキャンプはインパクトがあるから参加するだけでも意味があるけど、ワークキャンプを
創りあげていくことがワークキャンプの醍醐味だね。参加者や現地の方とのコミュニケーションや、企画を進めていくということを経験できるということは面白いことだし、自分の成長にもつながるよ。」(by高橋 巧一さん)



OB・OGの先輩方、たくさんのメッセージありがとうございました!社会人になった今も持つ、ワークキャンプに対する熱い思いが伝わってきます。さて、これはそんな先輩たちからのラストメッセージです。

時間を思いっきり使える今がチャンス!
長期のボランティアをやってみよう!


<土屋 史>

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