前置き―――
"FAN PARTY"という言葉をはじめて耳にしたとき、どのような人たちのパーティーなのだろうか、パーティーというだけあってドレスを着るのかなと色々な考えが頭の中をよぎった。しかし、"FAN PARTY"はフォーマルに身を包んだ学生と社会人との交流の場であった。
それでは、なぜこの"FAN PARTY"が始まったのかその経緯から順に内容、目的、当時目指していたことを追ってみる。
国内外を問わず現在も様々な場所で、自然破壊、環境破壊が叫ばれている。過去において幾度となくこのような問題提示がされてきたが、近年の環境問題に対する社会の関心の高まりを誰が予想しただろうか。このように、いつの時代でも若者は、世の中の矛盾を敏感に感じ取り、そのために何か出来ないのかを考えるものである。学生も近年の自然環境の諸問題にはらむ矛盾に危機感を抱いていた。さらに、世間的に軟派をしていたので何かやってみようという気持ちと、学生だけでなく社会人と交流をしたいということが、当時の事務局長高橋たちの気持ちの中にあった。そこで、考えだされたのが"FAN PARTY"である。
内容は、
ショー形式のトークショー
目的は、
・学生たちの学びの場として活用する
当時、自然保護に関わる学生は、みんな地味だった。1年に一回くらいは、フォーマルにびしっと決めてパーティくらいやってみよう!世間一般の学生も参加しやすい!
・一方で、社会人には、パーティでの出会い=人脈づくりや情報交換が
重要であるから、学生も 同じことをやってみようという、考えもあった。
*はみ出し* おそろいのブレザーを着るスタッフ。 左から、高橋巧一さん、 根上拓さん、 勝田信明さん、 片山透さん。 学生だったので、まだフォーマルが 板についてなく、スーツに着られて いるような状態だった!? |
目指したものは、
・人材を集める
F.A.Nが現在、及び将来行う各種プロジェクトに欠かせない人材を発掘し、効果
的に自然保護活動を展開する。
・活動の場を提供する
現在の日本は、欧米と比較するまでもなく、学生が「自然を守る活動」を行う
ための場がない。このような現状を打開し、新たな展開を目指すため「FUN PARTY」において各種プロジェクトを紹介し、参加を広く呼びかける。
・F.A.Nの更なる拡大、今後のF.A.Nプロジェクトの推進を目指す。
このようにして、"FAN PARTY"は、出来上がった!!
FAN PARTY(第一回)
■日時 1989年12月20日(水) PM5:00〜
■場所 大塚フォーラム
■参加費 3900円
■主催 Field Assistant Team
■協力 ニッカウヰスキー他
■プログラム内容
PM
4:30 受付
5:00 Opening
5:30
Talk Show (ゲスト:安西英明氏 佐藤初雄氏 他多数予定)
6:00 Free Time
7:00
Disco Party & Game
8:00
Ending
◎ゲストプロフィール(1989年当時のもの)
安西英明氏・・・(財)日本野鳥の会・普及部職員・初代ウトナイ湖サンクチュアリ・レンジャーを約7年間務めた後、現在は、サンクチュアリ室長
佐藤初雄氏・・・国際自然大学校(NOTS)・代表・卒業後、英国OBS、米国OBS、YMCA、野外教育センターなどに留学。帰国後、1983年NOTSを設立。
第一回なので、これからのF.ANの活動をするという報告の場であり、ネットワークを作っていく場であった。
参加者は、サークルつながり、ネイチャーハントなどの参加者つながりで誘ったり、社会人で知っている人を招いたりした。会費は3500円のフォーマルなもので学生と業界の人を集めた。
バンドあり、ダンスあり、レンジャーや環境省の人によるトークショーあり・・・。同時に「皆さんの協力を得て進めていきたい」という意味も込めて、“FAネットワーク”のお披露目となった。
FAN PARTY(第二回)
■日時 1990年12月18日(火) PM6:30〜9:00
■場所 原宿 SPACE25(原宿・原宿館25)
■参加費 3900円
■主催 Field
Assistant Network
■プログラム内容
『アメリカの環境保護運動』を執筆された岡島成行氏のトークショウやOUTDOOR'Sファッションショーをはじめ、内容盛りだくさんのきかくを用意した。
(BE−PAL・アニマ・山と渓谷・山と渓谷情報版などにも掲載された)
FAN PARTY(第三回)
■日時 1991年12月20日(金) PM5:30〜PM8:30
■場所 青山小原ビル9F小原ホール
■参加費 学生3500円
■主催 Field Assistant Network
■プログラム内容
立食パーティー形式。
☆
WWF J.日本野鳥の会 等の自然保護団体の環境問題担当者。
学生間の情報交換、各種活動の紹介および参加の要請。
☆ アウトドアグッズのファッションショー
(自然の中で活動する際の服装に対する新たな提案)・及び即売。
売上げは全て自然保護団体へ寄付をした。
■規模 スタッフ・・・30名、参加人数・・・150名、参加大学数・・・30大学以
上
FAN PARTY(第四回)
■日時 1994年6月14日(火)
■場所 表参道:クレヨンハウス
■ゲストラムサールセンターの中村令子さん。他、環境庁の方も?!
94年6月。司会は、長野千晶さんと、佐藤方博さん。表参道のクレヨンハウスにて。 当時事務局長の片山さんがあいさつ。 胸には、FANのエンブレムが!! |
FANパーティは、ネットワークの拡大と、当時地味だった自然保護やボランティアのイメージを 変えることを目的としていた。 豪華な食事!! |
FAN PARTY(第五回)
■日時 1996年12月6日(金) 19:00〜21:00
■場所 新宿東口後楽園アドホック(紀伊国屋書店の裏)地下2階「ソラリア」
■参加費 社会人5000円 学生3000円
●参加者 学生、及び、学生と割り合い近い年代の社会人が出席した。
88年前後の鶴居サンクボランティア、谷津干潟の関係者、なども参加した。
FAN PARTY(第六回)
■日時 1999年1月
■場所 新宿東口後楽園アドホック地下2階 「ソラリア」
光が丘で、「水」をテーマにした催し(長谷川慶さんが企画)を行なった後、会
場へ移動し、開催した。
出席者は、'94年以前の鶴居ボランティア(FAOB含む)、横浜市立大学:キャッツの学生、など。