2010夏ワークキャンプ報告
2010夏 鶴居 ワークキャンプ 報告



<期間>
9月8日(水)〜9月14日(火) 6泊7日

<受け入れ先>
(財)日本野鳥の会鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ
 有田茂生チーフレンジャー
 伊藤加奈レンジャー
 高橋友美インターンレンジャー

<参加大学>
東京農業大学、東邦大学、帝京科学大学、日本大学
4大学7名

<作業内容>
・自然採食地の整備
・宿泊施設の整備
・木道の撤去
・給餌用保管倉庫の整備
・丸太運び

<活動報告>
1日目
午前:移動、買出し
午後:オリエンテーション
夜:インタビューゲーム(アイスブレイク)

2日目
午前:宿泊施設の整備
   木道の撤去
   給餌用保管倉庫の整備
午後:給餌用保管倉庫の整備
夜:きくセミナー

3日目
午前:タンチョウの冬季自然採食地の整備1
午後:タンチョウの冬季自然採食地の整備1

4日目
午前:給餌用保管倉庫の整備
   自然採食地の整備2
午後:丸太運び
夜:自然保護セミナー

5日目
午前:タンチョウの冬季自然採食地の整備2
午後:タンチョウの冬季自然採食地の整備2
   道具の片付け
夜:懇親会

6日目
午前:野外セミナー
午後:野外セミナー

7日目
午前:大掃除
   振り返り
終了

<作業の報告>

■タンチョウの冬季自然採食地の整備
+自然採食地の整備1+
雪裡地区にあるタンチョウの自然採食地では、川のふちに木が繁茂していて、タンチョウの出入りが不便でタンチョウが利用しづらい状態でした。
なのでWCでは、のこぎりばさみや、枝きりばさみを使用して、水辺の雑木の枝を伐採してタンチョウが通りやすくしました。



雑木によりタンチョウが通りにくい…



ノコギリで伐採して通りやすくしました。

+自然採食地の整備2+
09夏鶴居WCの際に新たにタンチョウの自然採食地を作った。しかし、川の流れが池でとまっていたため冬に川が凍ってしまい、タンチョウが利用しづらい状態でした。
なので、今回のWCでは、川が凍らないように池の先に新たに川を作り流れを作りました。
またより利用しやすくするために、石を敷き生物が生息しやすい環境にもしました。



スコップで土を堀り川を作ります。



池と新たに作った川をつなげて完成!!

■宿泊施設の整備
ネイチャーセンター横にある伊藤良孝さんのお宅を今後ボランティアが使用するための宿泊施設にする予定であるため、使用しやすいように不要な家具(タンス等)の撤去を行いました。

■給餌用保管倉庫の整備
ネイチャーセンター近くの給餌用保管倉庫では、ネズミがデントコーン(給餌用)の袋を破いてコーンが袋からもれだして、散乱している状態であったため腐食する可能性がありました。また、デントコーンを保管する際に底にひくパレットが傾いていてデントコーンが保管しづらい状態でした。なので、デントコーンをきれいに片付けて土を平らにしてパレットをひきなおしました。
また、冬も作業できるスペースを作るために、整理も行いました。





完成!!

■木道の撤去
04夏鶴居WCでネイチャーセンターに続く木道を作ったが、長年の雨による腐食で、滑りやすくなり危険な状態であったので、
木道をすべて撤去しました。



■丸太運び
以前にネイチャーセンター前のカラマツの伐採を行い、伐採したカラマツは冬季の薪ストーブの木材にする予定であるため乾燥させて冬まで保管する必要がありました。作業前はネイチャーセンター周辺に置かれている状態だったため給餌用保管倉庫に伐採したカラマツをトラックやハイエースに積んですべて運びました。





<その他の活動>

*セミナー*
『自己紹介ゲーム』
大学で学んでいることや、なぜワークキャンプに参加したのかなどを互いにインタビューして紹介しあいました。

『きくセミナー』
コミュニケーションにおいて「きくこと」は大切なものです。なので、本当の「きく」とは何なのか?体験しました。

『自然保護セミナー』
自然保護の形態は様々です。様々な自然保護の位置づけを整理してました。
また自分達が現在行っているワークキャンプでの活動も自然保護においてどの位置づけなのかを考えました。

*懇親会*
受け入れ先のレンジャーの方々がよんでくださった自然系施設で働いている方や地域の農家の方などににお越しいただいてタンチョウと地元の関係やタンチョウの保護についてお話しました。

*野外セミナー*
釧路湿原でタンチョウが生息する環境について学び、生息環境に関する問題、地域とタンチョウの問題について受け入れ先の方に車で案内してもらいながら学びました。
釧路湿原、保護区に酪農家を訪れて今まで作業中や懇親会などで学んできたことがより身につきました。



釧路湿原を歩きタンチョウの生息環境を体感しました。



真剣にメモをとります。

<参加者の感想>

日本大学 生物資源科学部1年 佐藤成美

自然保護活動をしてみたい!と小学生の頃から思っていたので、インターネットでこのワークキャンプを知った時は、ほぼ勢いで申し込んでいました。
6泊7日の鶴居での生活は、一生忘れられないものになったと思います。
タンチョウと地元の方達との関係、開発の進む湿原、自然保護のあり方…、たくさんのことを考えることができました。
自分の自然保護に関する考えを広げることができて本当に良かったです。
これからもっともっとボランティア活動などに参加していこうと思います。

東京農業大学 農学部2年 島谷幸一


私は、この鶴居ワークキャンプで様々な人に出会いお話をすることができました。それは、鶴居サンクチュアリや恩根内ビジターセンターのレンジャーの方であったり、鶴から被害をうけている農家の方や釧路の獣医をやられている方であったり、そしてもちろんワークキャンプに一緒に参加し怒涛のような日々を過ごした6人であったりと様々な人と交流を持つことができました。そして、それぞれの方の強い「想い」をうががうことができました。
そのなかで考え、学ぶなかで、私はなにかそこでしか手に出来ないとても大切なものを得た気がします。
なんだか抽象的な文面だな、もっと具体的エピソードを書けないのか、とツッコまれそうですが、この文章を読まれているであろう、ワークキャンプに少しでも興味持ってくれているそこの君!(見当ちがいであったならすみません。。)ぜひとも、思い切って実際に参加することをおすすめします。きっと良い経験になることでしょう。
最後にこのワークキャンプでお世話になった全ての方に感謝したいです。
また春のワークキャンプも参加したいと思っています。

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