2010夏ワークキャンプ報告
2010夏 キナシベツ ワークキャンプ 報告



【期間】
8月26日(木)〜9月4日(土) 9泊10日
【場所】
北海道釧路市音別町 キナシベツ自然保護地区
【受け入れ先】
「キナシベツ湿原を愛する会」
榊原源士さん(代表)
森田健吾さん
【参加大学】
 東邦大学、武蔵野大学、東京農業大学、鳥取環境大学、帝京科学大学
(5大学5名)
【作業内容】
 海岸の土留めづくり
 看板立て
 バラ線張り
 遡上調査
 廃材撤去
 駅前広場の柵の修復
 散策路の印付け
 木道の防腐剤塗り
 キナシベツ湿原を愛する会のHPづくり
 海岸植生を守るためのゴミ拾い
 オオハワダチソウの駆除

【その他の活動】
 キナシベツの自然保護史
野外セミナー
 野外セミナー振り返り
 自分を知るセミナー
 自然保護セミナー
 ナイトハイク
 懇親会

【10日間の活動内容】
<1日目>
午前:移動、集合、買い出し
午後:オリエンテーション
 夜:フリータイム

<2日目>
午前:海岸の土留めづくり
午後:海岸の土留めづくり、HPづくり
 夜:キナシベツの自然保護史

<3日目>
午前:看板立て
午後:バラ線張り
 夜:自分を知るセミナー

<4日目>
午前:土留めづくり
午後:土留めづくり
 夜:フリータイム

<5日目>
午前:駅前広場の柵づくり、散策路の印付け
午後:廃材撤去
 夜:ナイトハイク

<6日目>
午前:野外セミナー
午後:野外セミナー
 夜:野外セミナー振り返り

<7日目>
午前:遡上調査
午後:遡上調査、HPづくり
夜:懇親会

<8日目>
午前:廃材撤去
午後:木道の防腐剤塗り、ゴミ拾い
 夜:自然保護セミナー

<9日目>
午前:HPづくり
午後:HPづくり、ゴミ拾い、オオアワダチソウの駆除
 夜:フリータイム

<10日目>
午前:大掃除、全体振り返り、閉会式

【作業の成果】
■海岸の土留めづくり
今回のメインの作業です。
二日間かけて、海岸植生地帯の砂流出が著しい箇所約10mに土留めを行いました。
また、来訪者による流出部の踏み荒らしを最小限にとどめるため、海岸植生地帯から砂浜へと降りる階段を1カ所設置しました。





■看板立て
丸太を2本切り出し、丸太接続用の穴を掘って、2010春ワークキャンプで作成した看板をキナシベツ自然保護地区内に取り付けました。



■バラ線張り
キナシベツ海岸へと向かう町道沿い約10mと海岸植生地帯と砂浜境界約8mの範囲で、老朽化したバラ線を新しいものへと張り替えました。

■遡上調査
チョクベツ川の河口から約1kmの範囲内を50〜100mごとに魚を捕まえ、魚の種類・数・サイズを記録しました。今年の調査では範囲内全域に渡って大量のウグイが確認され、一部でオショロコマも確認されました。一方、例年見られるアメマスの姿はほとんど確認できませんでした。





■廃材撤去
木道入口に山積みになった廃材を、運搬・除去しました。除去された廃材は薪として再利用できるので、榊原さんのご近所の方に提供させてもらいました。



■駅前広場の柵の修復
直別駅駅前広場に設置されている柵の破損範囲約4mを切り出した丸太2本を使って修復しました。



■散策路の印付け
直別駅前に設置された見晴らしの丘まで続く予定の木道について、木道最終部から丘までのルートの印付けをしました。これにより、今後印付けを行ったルートを道として整備する予定です。

■木道の防腐剤塗り
防腐処理が済んでいない木道3カ所(イギリスのボランティア:BTCVが設置したもの)に防腐剤を塗り、木道が長期的に利用できるよう整備しました。



■キナシベツ湿原を愛する会のHPづくり
HPビルダーソフトを使って、キナシベツ湿原を愛する会のHPを新しくつくり直し、ネット上にあげられる段階まで仕上げました。不慣れな作業で苦戦しましたが、キナシベツ湿原を愛する会の歴史など多くを学ばせてもらいました。

■海岸植生を守るためのゴミ拾い
キナシベツ海岸と尺別海岸の砂浜と道路沿いのポイ捨てゴミを回収しました。
空き缶やペットボトル、釣り糸などが多かったですが、去年よりゴミの量は減っているとのことでした。



■オオハワダチソウの駆除
作業としては短い時間でしたが、尺別海岸に群生していた外来種オオアワダチソウの除草を行いました。

■参加者の感想■

鳥取環境大学1年 礒野秀基

キナシベツで過ごしたこの夏は、私の人生の中で最も「濃厚」な時間となりました。
友人に誘われて参加した今回のワークキャンプ。夏休みの思い出作りに、くらいの気持ちでの参加でした。しかし、様々なボランティア活動を行う内にそれ以上のものを得ているということに気付きました。ボランティアをすることで、現場で起っている問題やその問題解決に取り組んでいる人たちのネットワークを知ることができたのです。これは、とても大きな収穫だったと思います。
 また、キナシベツはとても居心地の良い場所であり、自然や人々の心の暖かさには大変癒されました。私たちが労働力を提供しに行ったにも関わらず、それよりも遥かに大きなものを持ち帰ることができた、ということを本当に実感しています。そして今回のワークキャンプで出会えた人々には本当に感謝しています。ありがとうございました。
 ぜひ、またワークキャンプに参加したいと思います。




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