2006年夏のワークキャンプ
チーフコーディネーター 添田 琴恵(麻布大学3年)
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【開催地】(財)日本野鳥の会ウトナイ湖サンクチュアリ(北海道苫小牧市)
【開催期間】2006年9月13日(水)〜9月18日(月) 5泊6日
【スケジュール】
9月13日(水)
現地到着
オリエンテーション
買出し・館内説明
マナー・ルールの確認
9月14日(木)
作業説明
レンジャーさんによるヒシの実プログラムの実演
ウトナイ湖でヒシを採取
作業(デザイン決め)
自然保護セミナー
9月15日(金)
作業(デザイン決め・色塗り)
ナイトハイク
9月16日(土)
野外セミナー
野外セミナー振り返り
9月17日(日)
ヒシの実プログラムリハーサル
参加者によるプログラム実演
懇親キャンプ
9月18日(月)
キャンプ片付け
ネイチャーセンター大掃除
ワークキャンプ全体振り返り
解散
【活動内容と成果】
● パネルの作成
今回のワークキャンプでは、ウトナイ湖にある鳥獣保護センターで雨の日などに行うヒシの実を説明するショートプログラム用のパネル5枚とネイチャーセンター来館者の方に渡り鳥のルートや周辺の植生分布、浅い湖に生息する植物や動物などを説明する時に使うパネル4枚の計9枚を作成してきました。
限られた時間内に来館者の方に伝わりやすく事実に忠実に基づいたデザインを考え色づけするという作業は思っていたより難しく、完成できるのかとても不安でしたが、参加者みんな助け合いながら夜遅くまで一緒に作業をし、無事に完成することができました。
● プログラム実演
今回作成したパネルを用いて参加者が2グループに分かれネイチャーセンターの来館者の方にプログラムを実演しました。
各グループともお客さんの心をつかむ工夫をいろいろと考え、「説明はわかりやすいか」「退屈している人はいないか」「楽しんでくれているか」など注意を払いながら実演していきました。実際に完成したパネルを使うことでより作業の意義を理解できました。
● セミナー
セミナーとは、ボランティアや自然保護についていろんな考え方があることを共有し、基礎知識を学ぶ場のことです。今回ワークキャンプでは、ボランティアセミナーや自然保護セミナーなどのセミナーを行いました。
セミナーをするたびに、みんなから出た様々な意見をまとめていく過程に成長が見られました。
● 野外セミナー
ウトナイ湖周辺の環境を語る上で欠かせない場所を1日かけてレンジャーさんに案内していただきました。今回訪れた普段足を踏み入れることのできない弁天沼は豊かな自然に囲まれているように見えつつも、開発の手がすぐそばまで伸びていたりとウトナイ湖周辺が抱える問題の現状や歴史を肌で感じることができました。
● 懇親キャンプ
今回は日本野鳥の会苫小牧支部の方々が主催するキャンプに参加させていただきました。支部の方の普段の仕事や地元の事、野鳥のお話はとても興味深く、時間があっという間に過ぎてしまいました。また、ナイトハイクや早朝散歩も行ってくださり、地元の自然や人々と多くの交流を持つことができて大満足のキャンプとなりました。
【参加者の声】
■上田香織(東京学芸大学教育学部2年)
今回私はこのワークキャンプに参加して、期待以上に多くのものを得ることができました。北海道の大自然、それをめぐる様々な課題、レンジャーさんやメンバーとの出会いetc…全てが私にとっては忘れられない貴重な経験となりました。
私がワークキャンプに参加した理由は、環境問題・自然・人といったことに興味があったので、夏休みを利用して何かしらそれに関連する活動をしたい!と思っていたからです。ちょうどその頃友人からこのキャンプの話を聞いたとき、“これはもう行くしかない!!”と運命的なものさえ感じつつ、北海道という初めて行く地にもわくわくしながら参加してきました。
現地での作業は「ヒシの実プログラム」という環境教育プログラムに使うパネル製作が主でした。作業を通して、伝えたいことを伝えることの難しさと、一つのモノを完成させるためのプロセスの重要性を学び、そしてレンジャーさんやはり仕事人だなァ!と尊敬&感動しました。レンジャーさんのお仕事の一端をお手伝いすることができ、私にとっては非常にインパクトのある経験をすることができました。
他にも野外セミナーに出かけて北海道の自然を肌で感じ、とにかく「すごい・・・!」と言葉にならない感動を覚え、また一方で現実にあるそれらを取り巻く様々な問題があることも知りました。自然保護セミナー等を通しては、それぞれ違ったバックグラウンドをもつ人の考えを聞くことができ、大変興味深いものとなりました。
今回私はここには到底書ききれない程の素晴らしい経験をさせてもらいました。とにかく充実した楽しい時間を過ごさせていただきました。レンジャーさん、そしてメンバーのみんなに感謝しています!!
■横山 悠人(明治大学農学部1年)
僕がFAを知ったのは友人に勧められてでした。FAのHPを見てすぐにワークキャンプに参加することを決めました。自然保護のボランティアには前から興味があったし、何より北海道に今まで行ったことがなかったからです。
初めて訪れた北海道は雄大でそれでいて繊細な自然の残る場所でした。毎朝ネイチャーセンターから観察した数多くの鳥たち、尾瀬にも似た湿地帯の広がる弁天沼、美々川の源流では川が生まれるところを初めて見ることができました。反面、その自然が開発の波に晒されている現実もありました。ウトナイ湖の上空をひっきりなしに飛び交う飛行機、富栄養化の進む美々川、弁天沼の周りにはブロッコリー畑が広がっていました。そういった北海道の自然のいろんな側面を五感全てを通して知り、自然保護についての視野を広げ、その重要性や在り方について深く考えるきっかけになりました。
これらのすばらしい経験ができたのもウトナイ湖サンクチュアリのレンジャーの皆さんと地元の方々のおかげでした。ありがとうございました。最後に何よりワークキャンプに参加したメンバーのみんなにも感謝します。本当にありがとうございました。
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| @ウトナイ湖へはフェリーで行きました。船酔いに負けずみんな元気☆ | Aセミナー中…みんな真剣です。 |
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| B野外セミナー 美々川源流にて急斜面を降りるのは大変だったけど、 とても素敵な場所でした。 |
C野外セミナー 海にて磯風が心地よいんです。 |
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| D作業中みんなよく頑張ってたよ!! | E間に合わないかと思っていたけど…☆作業無事完成☆く |
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| Fプログラム実演お客さんを前にみんなドキドキでした。 | G地元の方との懇親キャンプ楽しいひと時をありがとうございました! |